使い方によっては“善”にも“悪”にもなる技術「匿名通信手法」
電通大ではこの技術の特許などを取らず公開し、ソフトウエア会社などの匿名メールソフト開発に役立ててもらう。
特許などを取らず公開
↑「この辺が素晴らしいです。」
電子メールは、インターネットを構成している複数のサーバーを次々に経由してあて先のメールボックスに届く仕組みで、発信者のメールアドレスが受信者に分かるようになっている。このため、メールを使って内部告発をしようと思っても、自分のメールアドレスが相手に知られてしまい、プライバシーを守りにくいことから、内部告発にはメールを使いにくいと指摘されている。
電通大が開発した技術は、インターネット上のサーバーがメールにつける暗号を利用する。発信者が、専用の匿名メールソフトを使い、メールを流すサーバーのルートを複雑に設定すると、メールには幾重にも暗号がかけられ、メールを送信すると、サーバーが暗号を1つずつ解除しながらメールを最終的にメールのあて先に届ける。受信者も匿名メールソフトをコンピューターに組み込んでいれば、発信先のアドレスがわからなくても、メールが来たルートの逆をたどって、発信者のもとにメールを返信できる仕組みだ。
社会問題になっている匿名ファイル交換ソフト「ウィニー」は、隣同士のサーバーは分かっても、その先に無限のサーバーがつながっていて誰がファイルを公開したかが分からない構造となっているが、今回の技術はそのメール版といえる。
匿名通信は、ポーランドのヴロツワフ工科大学の研究グループが、発信者があらかじめ複雑な経由ルートを決め、メールに何重にも暗号をかけて送る技術を開発しているが、受信者が発信者に返信できず、一方通行にとどまっていた。電通大グループはこれを改良し、メールが流れてきた順番の逆向きサーバーをたどっていけるようにした。
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